投稿者のアーカイブ

新入社員の育成や定着、どんなことに取り組んでいますか?

2011年5月1日 日曜日

 「東北地方太平洋沖地震」で被災された皆様にお見舞い申し上げますと共に、被災地の一日も早い復興を心より願っております。

その中、今年4月には様々な期待や希望・不安に胸を膨らませ、新入社員が社会人としての第一歩を踏み出した。“学生から社会人へ・・・”学校の“勉強”とは違い、企業研修の目的や進め方、初めて知る言葉等に戸惑いはあると思うが、新入社員の皆さんには若いエネルギーと貪欲さで多くのことを吸収して欲しい。

さて、最近の傾向として、入社時の導入研修期間を少々短縮する動きが増えてきたのではないだろうか。現場を何も経験しないうちに知識だけを増やしても実践とのギャップが生じたり、仕事のイメージができない段階での知識教育では理解力が深まらないといったことも理由の1つであろう。現場も人員に余裕はなくギリギリの人数で回しており、早く新入社員を配属して欲しい実情もある。
 決して長い期間、手厚く導入研修を実施することが新入社員にとって必要ということではなく、現場が教育部門と連携して、新入社員を育てていく体制が整っているかどうかが重要である。もし、現場の受け入れ態勢が整っていない、あるいはOJTやブラザー・シスター制度がルールとしては存在するが、現実的には機能していない、といったことがあれば、そこが大きな問題である。もちろん新入社員の成長や定着に大きく影響する。

 ところで、新入社員の育成や定着について、何か取り組んでいることはあるだろうか?

大多数の企業は配属後3ヶ月や6ヵ月後のフォローアップ研修を再度集合して実施する、あるいは現場でのフォローは所属先の先輩や上司の方針に任せ、教育部門からのきめ細かなフォローが物理的にできないというのが大半ではないだろうか。
 これまでに多くの新入社員研修やフォローアップ研修を実施してきたが、一番効果があるのは、同期同士の情報共有(成功・失敗)ではないだろうか。

 同期同士が、自ら立てた目標をお互いにフォローし、互いにフィードバックし合う環境が整えば、教育部門や上司の手を借りることなく、自分たちで刺激し合い自主的なPDCAが回り始めるのではないだろうか。新入社員同士がお互いに成長を共有し、学び合う文化が築かれるようになると定着も期待できる。そのPDC“F(フィードバック)”Aの仕組みを、ある道具を使って創ってみるのはいかがでしょうか。(菊池政司)
新入社員の育成や定着、どんなことに取り組んでいますか?

“テゲテゲ”のすすめ

2011年4月1日 金曜日

 司馬遼太郎の著書「この国のかたち」に次のような記述がある。西郷隆盛

“テゲテゲという方言が薩摩にある。テゲだけでもよい。『将たる者は下の者にテゲにいっておく』そういう使い方をする。薩摩の旧藩時代、上級武士にとって配下を統御する上で、倫理用語ともいうべきほどに重要な言葉だった。上の者は大方針のあらましを言うだけで、こまごました指図はしないのである。そういう態度をテゲとかテゲテゲとかいった。例えば、大将(薩摩では差引)を命じられた者は、命令はテゲテゲにし、細部は下級者に任せねばならないとされた。

戊辰戦争のときの薩摩軍をひきいた西郷隆盛や、日露戦争のとき野戦軍の総司令官だった大山巌、また連合艦隊を統率した東郷平八郎という三人の将領の共通点をみればわかる。みなテゲを守った。”
     
 薩摩では、母音の‘ai’を縮めて‘e’と発音するものが多い。「大根(ダイコン)」は「デコン」、「灰(ハイ)」は「ヘ」、「西郷(サイゴウ)どん」は「ゼゴドン」となる。「テゲ」とは「大概(タイガイ)」という意味である。

 リーダーが、「テゲ」にするとは、物事の本質を見極め、原理・原則を理解し、大局的な観点から意思決定し、方針を示す。そして、あとは部下に任せる。では、この「テゲ」ができるリーダーの決定的な要素は何であろうか。まずは、謙虚になれる絶対的な存在を持っていること。例えば、宗教、自然、師。次に、人に対する深い理解と愛情。まさに「敬天愛人」であり、この二つが所謂“徳”を持たせる。しかし、このリーダーとしての徳は、天与の才ではない。それは鍛錬によってもたらされる。若い時の西郷(吉之助)も、大山(弥介)も、鋭利な刃物の如き鋭さを持ち、戦略的で戦に強かった。しかも、何度も不遇を託ち、その度に蘇った。無能な戦士が有能な将になった例は極めて少ない。不遇の経験を待たない将は皆無に近い。
 リーダーは「テゲ」でありたい。鍛錬、鍛錬。(高原要次)

九州のスーパーマーケット業界のリーディングカンパニー:マックスバリュ九州株式会社様 

2011年3月1日 火曜日

08-11031マックスバリュ九州株式会社
能力開発部 小柳利之部長(現:西九州事業部) 松村明子さま

【5つ星スーパーマーケットづくり】
2002年3月イオングループのスーパーマーケット業態として九州地区で展開するマックスバリュ九州を設立し、翌年11月に3社「㈱ハロー」「西九州ウェルマート㈱」「マックスバリュ九州㈱」が経営統合、新生マックスバリュ九州が誕生しました。当社は“すべてはお客さまのために”を原点にベストローカルを実現し、九州におけるスーパーマーケット事業のリーディングカンパニーになるという経営ビジョンのもと、お客さまに“5つ星スーパーマーケット”と評価されるお店づくりを目指しています。その5つ星とは、

★品揃え 毎日の暮らしに必要な商品を品揃えし、“豊かさ”をお届けいたします。
★安 い いいもの“いつでも安い”をお届けします。
★便 利 年中無休、24時間営業を中心に“いつでも便利”をお届けいたします。
★親切・クリンネス いつも清潔、笑顔あふれる売場で“いつでも快適”をお届けいたします。
★安全安心・社会貢献 厳格なイオン基準で“いつでも安全安心”をお届けいたします。であり、全従業員が一丸となった取り組みを推進しています。
【環境保全活動と社会貢献活動】
『イオン行動規範 宣言』の1つに“イオンピープルは、地域の発展を願い、よき企業市民として社会への奉仕につとめます”があります。マックスバリュ九州は、お客さまとのパートナーシップを育み、地域に根差した環境保全活動と地域社会に貢献する活動を行っています。毎月11日の「イオン・デー」に実施している清掃活動“クリーン&グリーン活動”では、「すべてはお客さまのために」という価値を大切に、公園・河川敷などの公共施設や周辺地域の清掃活動に継続的に取り組んでいます。また、“幸せの黄色いレシートキャンペーン”は、「お客さま」「地域」「イオン」のパートナーシップづくりとして、毎月11日にお買い上げ頂いた黄色いレシートを、活動内容に賛同されるボランティア団体の投函箱に入れて頂き、レシート金額合計の1%相当額の品物をその団体に贈呈させていただいております。イオングループの企業理念に基づき、よき企業市民として、全従業員が地域への貢献に取り組んでいます。

【よい会社・よい組織風土づくりをサポート】
私たちは、“リーディングカンパニー”とは、業績(売上等)数字が一番になることだけではないと考えています。従業員が働き甲斐を感じ、一人ひとりが人間として成長し続けることが、よい組織風土をつくり、お客さまへの高いサービス品質の提供につながると思っています。商品やサービスはもちろん、働く従業員や組織風土全体でリーディングカンパニーを目指したいと思っています。当社には従業員がキャリアアップできる仕組みが整っており、キャリアを自ら切り拓く人にとっては成長できる環境です。能力開発部は従業員のスキルアップや能力アップなど一歩ずつ成長できる教育を心掛けています。当社の成長戦略を支えるのは従業員一人ひとりであり、教育を通してキャリアアップを支援し、従業員の満足度を高めていくことができればと考えています。一人ひとりの人間的成長がよい組織風土をつくり、よい会社になっていきます。

ラーニング・システムズ社には、“今”の能力アップはもちろんですが、5年後・10年後に学んだことが活かせるような、将来の成長を考えた教育を期待しています。当社は創業10年のまだまだ新しい会社です。若手人材の育成を中心に、次世代の経営人材も育てていかなくてはなりません。商品・従業員・店舗・会社全体で本当の意味での“リーディングカンパニー”を目指していきたいと考えています。

名選手が名コーチになるためには -コーチングの基本―

2011年2月1日 火曜日

08-11021“名選手名コーチならず” 良く知られたフレーズである。私自身、スポーツチームの運営に長年携わってきた。そこで感じていたことは、まさしく選手としてのスキルとコーチのスキルは別物ということである。選手時代は頑張っている背中を見せるだけで他のメンバーはついてきてくれるが、コーチになれば背中を見せるだけでは人はついてこない。

実際過去にそのような選手の話を聞いたことがある。彼はキャプテンとしては抜群の影響力を持っており、引退してコーチになった2~3年はまだメンバーからの人望もあった。しかし、彼の選手時代の活躍を知らない若い選手が増えてくると問題が発生したのである。彼のコーチングに対し、「一方的で理解できない」「何かあるとすぐ監督や会社のせいにする」等々、チーム内から噴出してきた。原因は“これくらいはできて当たり前”という過去の自分のレベルで人を見てしまう人の見方と“監督や会社のせいにする”責任感の無さにあった。このような例はスポーツの世界だけでなく、企業のマネジメントにおいても多く存在する。
ではどうしたら解決できるのか?私が考える答えは次の3つである。
1、一人ひとりの違いを受け入れること
人はそれぞれ考え方、価値観、持っているスキル、才能‥、は違うのである。チームをひとくくりのまとまりで見るのではなく、違いを認め、個をきちんと観ることである。

2、自分の言葉に責任を持って語ること
最悪なのは「上司(会社)が‥と言っているからやれ」と他責にすることである。メンバーの成長を信じ、自分の言葉で「こうやろう」と熱く語りかけることである。
3、教えすぎないこと
相手の経験やスキルレベルに応じて、「教えて、やらせる」だけでなく、「考えさせて自主的に行動に移させる」コーチングをやっていくことである。

(高山有朋)

ガランチードは、どこに行った!

2011年1月4日 火曜日

08-11011先般、鹿児島大学のプロジェクトでブラジルに行った。内向きで、日本から出ようとしない学生に南米で実習をさせ、異文化の中から世界に目を開かせる。その候補地を探すためである。サンパウロ大学やサンカルロス大学と、またブラジルでの各県人会の方々と調整し、その目途が立ち、大きな成果を得ることができた。二年ぶりのブラジル訪問で、3つのことを考えさせられた。

今回4つの空港に立ち寄ったが、すべての空港での出発・到着案内スクリーンが全部韓国製(SAMSUNG)。3つのホテルに泊まったが、ここのテレビもすべて韓国製(SAMSUNG,LG)。以前は、日本のメーカーが、殆どで、韓国製は皆無であった。日本のプレゼンスの低下を目の当たりにした。我々は、小学校・中学校で「社会科」を学び、その一つに歴史(日本史)があった。ブラジルでは「歴史」というジャンルが独立して存在し、小学校から自国のことを学ぶ。語学の中の一つに「日本語」や「ブラジル語(ポルトガル語)」があるのではなく、「国語」として存在するように、歴史も「社会科」の中の一つではなく、「歴史」として自国を学ぶのである。その過程で国への誇りが醸成される。ヨーロッパの各国、アジアの国も、そのようである・・・。

“日本国内では、自分の親が死んだのに、その死を隠蔽し、保険金を騙して生活費にしている、と聞きましたが本当ですか?”、“母親が、保険金目当てにわが子を殺す、ということがあるようですが、本当ですか?”、ブラジル鹿児島県人会での戦後移住者からの質問だった。“祖国、日本は、そんなに変わってしまったのですか・・・”と。

ブラジルでは、日本人移住者は“ガランチード”と呼ばれる。「保証できる」、「信頼できる人」、「信用のおける人」という意味である。異国での過酷な状況にもめげず、誠実に真摯に働く姿が共感を呼び、その倫理観とあいまって信頼を勝ち得たのが日本人移民である。

明治、大正、昭和の多くの日本人が“ガランチード”だった。「得か損か」の価値基準ではなく、美しい生き方か、神や自然や周りに恥じないか、という判断基準があった。自国に誇りを持ち、自分の国は自分で守る。一人ひとりが自己に責任を持ち、美しい生き方をする。“菊と刀”を再興する必要があるかもしれない・・・。(高原要次)

社員一人ひとりの成長で“こころざしの経営”を実現する:丸和バイオケミカル株式会社様

2010年12月1日 水曜日

08-10121丸和バイオケミカル株式会社  管理本部 総務グループ 舘野 正男さま
丸和バイオケミカルでは、経営理念である「こころざしの経営」にある通り、地域社会や顧客が抱えている問題・課題を的確に掴み解決し、常にお客様にとって存在価値の高い集団でいる事が重要であるとの考えを基に創業以来事業展開をしてきました。現在の人材育成の取り組みとしては、自己啓発研修の推進が挙げられます。それは、会社から与えられる研修だけではなく、自分自身に今何が不足しているのかを考え、外部研修や通信教育・eラーニング等を利用して自ら学んでいくことが重要だと考えています。但しそのためには、社員だけの問題ではなく、実際に研修を受講するための情報や環境を会社として提供することも必要だと考えていますので、自己啓発研修の推進と共に、研修を受講するための仕組み作りという点にも力を入れ取り組んでいきたいと考えています。
08-10122ラーニング・システムズには、管理職・営業職・担当職(営業職以外の社員)に対して、パーソナル・スタイルを用いた研修を実施して頂きました。この研修を通して、会社として次の点が良かったと考えています。
(1)他者と自分自身の考え方・行動の仕方が違うということに改めて気付けた点
(2)一人ひとりに合わせた具体的な対応方法を学べた点
(3)研修をほぼ全社員が受講したこともあり、社内でパーソナル・スタイルという考え方が共有出来た点 忙しい中で、研修を受講することは難しいと思いますが、このような研修を通じて、自分自身を振返る時間を持つことも重要だと感じています。
08-10123「こころざしの経営」実現には、社員一人ひとりの成長が不可欠であり、その意味で、人材育成が1番重要だと言っても過言ではないと考えています。今後の人材育成については、現在の課題である自己啓発研修の推進に加え、会社が継続的に発展していくため、つまり、「こころざしの経営」実現のためには、特に管理職の役割が重要であり、会社として管理職層の底上げを重要課題の一つと捉え、トレーニング・システムの構築に取り組んでいきたいと考えています。

優秀な管理者の行動特性が把握できていますか

2010年11月1日 月曜日

08-10111「リーダーシップ教室」(ダイヤモンド社出版 DIAMONDハーバード・ビジネス・レビュー別冊11月号)なるテーマのビジネス雑誌を手にした。ハーバード・ビジネス・スクール、ロンドン・ビジネス・スクール、スタンフォード経営大学院等の教授陣が「昇進の心得」「チームワークの心得」「モチベーションの心得」など、管理者に求められる能力やリーダーシップ・スタイルについて様々な角度でポイントを整理し、解りやすく理論を展開している。内容についてはここでは触れないが、組織マネジメントやセルフ・マネジメントを含め、自社の成長段階に合わせて、リーダーシップ発揮につながるヒントや管理者育成における問題解決への手掛かりが得られる内容ではないだろうか。
最近、企業を訪問していると組織課題では、マネジメント力の強化が優先順位として高くなっている。共通して出てくる課題はマネジメントの知識やスキル云々ではない、管理者としての考え方や姿勢、行動のあり方である。各企業を取り巻いているビジネス環境の変化が激しい中、今管理者に求められる能力は、“課題を正しく実行するマネジメント”ではなく、自らが課題を発見し、“正しい課題を実行するリーダーシップ”の発揮が強く求められる。特に何が起こるかわからないビジネス環境においては、管理者の適切なリーダーシップの発揮が成長の鍵を握る。過去に経験していない課題の解決や、将来に対する管理者自身の考えやビジョンを描く。答えはないしトップから教えられることでもない、自らが強く思い描き、メンバーに対して常に発信し続ける姿勢が求められる。
組織の成果や風土は、管理者の言動に強い影響を受ける。メンバーへの動機付けはもちろん組織トップの仕事である。優秀な管理者の特性は、組織の目的を理解し、自らビジョンを掲げ、明確な目標が設定されていることである。この3つを組織として部下と共有(理解)し、動機付けし、参画させる関わりが組織トップ(所属長)の重要な役割である。
皆さんの会社は、管理者のリーダーシップの発揮や一人ひとりの能力レベルをどのように見ていますか?
弊社では、管理者に求められる能力を11のコンピテンシーと69の項目で調査する「管理者行動診断」を行っている。優秀管理者か優秀管理者でないかは、その組織によって求められる行動要素が違ってくるが、アセスメントによる優秀管理者の行動特性が特定できれば、これからの育成ポイントも見えてくるのではないだろうか。(菊池政司)

人間万事塞翁が馬

2010年10月1日 金曜日

08-10101“またニートになりましたが、次のチャンレンジを捜します”。サッカーワールドカップ日本代表監督岡田武史さんから、こんな葉書が舞い込んだ。この葉書の絵柄は代表チームの喜びの表情、そしてそこに「人間万事塞翁が馬」と書かれている。

「塞翁が馬」とは、中国北辺の塞に住む翁の話。貴重な馬が逃げて、周りから「おじいさん、大変な災いですね」と言われた。翁が「いやいや、これが福をもたらすやも知れぬ」と言っていたら、逃げた馬が雌馬を連れて帰ってきた。「おじいさん、よかったですね」と言われたが、「いやいや、これがどんな災いをもたらすやも知れぬ」と答えた。やがて二頭の馬に子が産まれ、この子馬に乗っていた息子が落馬して足を折った。「おじいさん、災難ですね」と言われたが、「いやいや、この災いが福をもたらすやも知れぬ」と。そして、戦争が始まって、村中の若者が駆り出されて殆どが戦死したが、この息子は足が悪かったので戦争に行かずに行き残った。

今回の南アフリカ大会、もし事前の強化試合で3連敗していなければ、決勝トーナメントには行けなかった、と思うのは私だけではあるまい。事前の3連敗という災いが、決勝トーナメント進出という福をもたらしたのである。多分3連敗で、岡田さんは“のた打ち回り”、“開き直り”それでも“トライ”し、何かを掴みとった。そして、“遺伝子にスイッチが入り”、「ひょっとしたら、これは何かいいことがくるんじゃないか」と思ったに相違ない。選手たちも然り、である。

「塞翁が馬」、「禍福は糾える縄の如し」とは、単なる諺としての慰め文句や、戒めの言葉ではなく、岡田さんのこの葉書から察するに、それはどん底でもがき苦しみ、苦悩の中から覚悟する“神の言葉”かも知れない。そして勝負の神は細部に宿り、今を精一杯生きる者を応援する。その中で多くを学び、変化し、成長し、「福」がもたらされる。

最近ちょっと気になることがある。海外にでる若者が減っている。例えば、日本からハーバード大学への留学生は、101人(2009-2010年度)に激減、中国の463人、韓国の314人と比べて大幅に少ない。世界の中で日本のプレゼンスが大きく低下しているが、これから日本を支える若者達の気概や、チャンレンジ意欲が少ないことを危惧する。 薩摩には、困難に直面した時に鼓舞する言葉がある。“泣こかい、跳ぼかい、泣こよかひっ跳べ!

”兎に角一歩踏み出し、目標を持ってチャレンジして欲しい。そして災いが生じようと、「塞翁が馬」で前を見据えて逞しく進んで欲しい。それが若者の特権だ。(高原 要次)

グループグローバルの人材育成をサポート:株式会社安川電機様

2010年9月1日 水曜日

08-10091

~安川電機グループ全体がグローバル視点の組織へとシフトする~

株式会社安川電機 人事・キャリア開発部  キャリア開発グループ長 目原 弘一さま

【ものづくりと人づくりを重視し、新たな市場を創造】安川電機は1915年の設立以来「事業の遂行を通じて広く社会の発展、人類の福祉に貢献する」という経営理念に基づき、“モータの安川”から“オートメーションの安川”を経て“メカトロニクスの安川”へと常に時代の主力産業を支え続けてきました。現在は、「モーションコントロール」「ロボット」「システムエンジニアリング」「情報」等の事業領域へと展開し、世界最高水準の技術力とノウハウを駆使して“トータルソリューションの安川”として社会の発展に貢献しています。また、ものづくりの原点は人づくりとの考えから、経営トップと従業員との直接対話の場(少人数の対話集会)を継続的に設け、会社の方針や方向性を共有し、「“育とう・育てよう”の風土づくり」「果敢にチャレンジできる風土づくり」「日々進化・成長する安川グループづくり」を目指し、“対話重視のコミュニケーション”を進めています。

【2015年ビジョンと中期経営計画Challenge100の実現】創業100周年となる2015年ビジョンに「台頭する地球規模の課題に対し、当社のコア技術を活かして問題解決に取り組む」を掲げ、「ロボティクスヒューマンアシスト」をコア領域とした、より人に近い分野で人と共生するロボット市場の創造を目指すとともに、「環境エネルギー」の領域ではグリーンエネルギー分野(再生可能エネルギー+省エネルギー)に注力してまいります。その実行期間となる中期経営計画「Challenge100」では、重点方策の1つに「市場対応力強化によるグローバル展開の加速」を打ち出しており、グループ総合力を結集して2015年ビジョンを実現するには、グループ・グローバルな視点での人材育成が喫緊の課題となっています。

08-10092【グループ・グローバルな視点で人材育成をサポートする】当社が目指すグローバル化に向け、仕事に対する考え方、進め方を含め社員全員・会社全体がグローバルな視点にシフト(変化)していくことが重要だと思っています。グローバル人材とは、自らの考えをわかりやすく伝えるとともに、相手の立場を理解し、言語や価値観、考え方などの差異を乗り越えて、互いの強みを発揮して成果に繋げることができる人材だと思います。

そういう意味で、早い段階から海外での体験を通して、グローバルな感覚を自ら体感することは今後ますます必要かつ重要になってまいります。一方で言葉や海外での経験に限らず、変化への柔軟な適応力を高めたり、仕事のあり方そのものをグローバルな視点で見直すことも忘れるわけにはまいりません。我々のミッションは、それらに繋がるような機会をいかに社員に提供し、グループ全体のグローバル化に寄与することができるか、社員の考え方や言動の変革に繋がる“気づき”をどれだけ与えることができるか、だと考えています。当社の目指す「“育とう・育てよう”の風土づくり」「果敢にチャレンジできる風土づくり」「日々進化・成長する安川グループづくり」を目指し、ラーニング・システムズ㈱殿との連携による、実効性ある人材育成のアプローチを引き続き追及してまいりたいと思います。

聞き手に自分の考えを伝えるためには

2010年8月1日 日曜日

08-10081自分が思っていることや考えていることを相手に理解してもらうには膨大なエネルギーが必要である。日本には昔から「以心伝心」という言葉があるように多くを語らずとも理解してくれるだろう、といった風潮がある、しかし、変化が激しくスピード感がある現代のビジネス社会においては、言いたいことが正確に相手に伝わらないと成果にはつながらない。伝えないとコミュニケーションは成り立たないのである。
上司の話、部下の報告、結婚式のスピーチといった場面で「結局何が言いたいのだろう」と感じた経験がある方は多いと思う。おそらく話し手には「言いたいことや伝えたいこと」がたくさんあり、次々とテーマが浮かんでくるのだと思われる。その結果、話の展開が組み立てられず、時間がオーバーしたうえに聞き手には伝わっていない、という事態が起こってしまう。
特にビジネスの場面ではスピードと分かりやすさが要求される。話し手は「聞き手が聞きたいであろうテーマ」に絞って自分の考えを素早く整理し、相手に分かりやすく伝えることが求められる。素早く考えを整理するためには、話す内容を「3つ」に絞り込む方法が有効である。例を挙げると「過去・現在・未来」「東京・大阪・福岡」「本社・現場・お客さま」の様に伝えたいことを関連付けて「3つ」にまとめる、といった具合である。1分間で報告するあるいはエレベーターが到着するまでに報告を完了する場合などにも有効である。また、分かりやすく話すには、「聞き手は誰か、何が聞きたいのか」という相手のことを考えたうえでのテーマを選ぶこと、「何について話すのか」が明確に伝わるように「導入・本論・結び」といったように展開を組み立てて話す、といった工夫することが重要である。ただ、その場で思いついたことを話すのではなく、予め構成をした上で話をすると、聞き手にとって分かりやすくかつ印象に残りやすいインパクトのある話ができるようになる。(上記については「考えをまとめるスキル説得するスキル」で詳細にお伝えしているので参考にしていただきたい。)

聞き手に自分の考えや想いを伝えるためには、話の構成や話し方に工夫を加えること、練習すること、そして何よりも聞き手のことを考えることが欠かせない。(川口 和華)