「5月27日は!」

  今日は5月27日。福岡県福津市にある東郷神社の春季大祭の神事に参加した。1905年5月27日、この神社の沖合玄界灘で、日本の連合艦隊(司令長官:東郷平八郎大将)とロシアのバルチック艦隊(司令長官:ロジェストウェンスキー中将)の海戦が行われた。日本海海戦である。 

  旗艦三笠から、「敵艦隊見ユトノ警報に接シ聯合艦隊ハ直ニ出動之を撃滅セントス本日天気晴朗ナレドモ波高シ」、と大本営に打電されたのが5時15分。13時55分に、「皇国の興廃この一戦に在り、各員一層奮励努力せよ」、とZ旗を掲げ戦闘が始まった。そして、その日のうちに勝敗は決し、日本海軍の大勝利であった。

  日本の勝利、しかも完璧な勝利に世界は驚いたが、まさに乾坤一擲の戦いであった。もし、この海戦に敗れていたら、完璧でなく優勢な勝利であったら、日露戦争における日本の勝利はなかった。もしかしたら、この地はロシア領になっていたかもしれない・・・。その後、この日は「海軍記念日」に制定さて、太平洋戦争までは各戸に日の丸が揚がっていた。

  世界の三大提督とは、トラファルガー海戦でフランススペイン連合艦隊を打ち破ったイギリス軍のホレーショ・ネルソン。アメリカ独立戦争でイギリス艦隊を打ち破ったアメリカ人ジョン・ポール・ジョーンズ。そして、日露戦争でバルチック艦隊を打ち破った日本人東郷平八郎である。共通して言える事は圧倒的優勢であった相手艦隊を寡兵で撃破したと言う事である。

  イギリスの小学生でネルソン提督の名を知らない子どもはほとんどいないらしい。イギリスでは自国の歴史でその事実を教え、英国人のほとんどがトラファルガー海戦の勝利とネルソン提督を誇りに思っているとのことである。翻って、我が国の小学生はどうだろうか・・・。ほとんどの子どもたちは、日本海海戦のことを知らない。東郷平八郎の名前を知らない。彼らの親の多くも、日本海海戦を、東郷平八郎を知らない・・・。何ということだ・・・、日本人か!

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