「地震」

 先日、熊本県益城町を訪ねた。2016年の熊本地震で最も被害が大きかった地域である。震度7が2回、震度6が5回、震度5が18回、震度4以上が145回、震度1以上は4,484回だったそうだ。壊滅的な被害を受けた益城町が、まさに復旧・復興に取り組み、7年後の今新たな景観を見せている。「よくぞここまで・・・」と、住民,、行政、関係者の方々に心から敬意を表する。
 地震は、地球の地下に存在する「プレート」と呼ばれる岩盤のずれによって発生する。海のプレートに引きずり込まれた陸のプレートの先端が跳ね返って起きる地震を「海溝型地震」、プレートが押し合ってプレート内の岩の層が崩れて起きる地震を「内陸型地震」という。熊本地震は、内陸型地震で「日奈久断層帯」と「布田川断層帯」の地殻変動で、益城町はこの2つの断層が交差している。
 気象庁の、2020年の発表によれば、内陸型である「首都直下地震」で想定されるマグニチュード7程度の地震の30年以内の発生確率は70%程度。海溝型の「南海トラフ地震」では、マグニチュード8~9クラスの地震の30年以内の発生確率が70~80%だそうである。
 これらの数字は、地震の発生リスクがかなり高い数値である。しかし、多くの人はいわゆる「正常化バイアス」がかかり、リスク回避や事前の備えを行わない。「正常化バイアス」とは、危険や脅威が迫っていることを示す情報に対して、それを無視し過小視して異常を日常文脈の範囲内として処理しようとする認知傾向のことである。
 豪雨や土砂災害は、予報によりかなりの程度で事前の避難が可能である。しかし地震はいつ来るかわからない。日頃の備えが必要である。

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高原 要次