2015年12月 * サ ラ ダ *

 「食事の時にサラダから先に食べると良い」と、テレビ等でその効果が度々取り上げられ、野菜から先に食べる人が増えてきたような気がします。我が家では、玉ねぎが血液をサラサラにすると言うので、以前は赤と白の玉ねぎのスライスをお皿いっぱいにし、削り節をふりかけ、オリーブオイルと醤油で毎日食べていましたが、数年前からは数種類の野菜を食事の前に食べるようになりました。

 野菜を先に食べる大きな効果は、野菜に含まれる食物繊維が胃の中に入ると水分を吸って体積が大きくなり、満腹感を与えてくれるということ。また食物繊維が便通を整え、余分なコレステロールを吸収して体外に排泄してくれるそうです。もうひとつ、これは我が家が食事前にサラダを多く摂取するようになった大きな理由ですが、野菜の食物繊維が血糖値の濃度を急激に上がるのを抑えてくれるという効果があるからです。そして、余分な脂肪が作られるのを防いでくれるというのです。

 野菜には食べるのに適した季節があります。野菜の栄養はその野菜の旬の季節に食べると、よりいっそう健康に効果があるからですが、もう一つ覚えていると良い情報があります。

 「体を冷やす野菜」と「体を温める野菜」があるということです。

「体を冷やす野菜」は主に夏に収穫する野菜で水分が多いものです。体に熱のこもりやすい季節に食べると、体調を整えるのに役立ちます。レタス・きゆうり・なす・トマト・セロリなどが該当します。また、冷え症のひとが「体を温める野菜」を摂るようにすると、代謝が正常になっていき冷えを改善できるようになるようです。大根・かぶ・ごぼう・白菜等があります。

 そもそも“サラダ”とは、主に野菜などに塩、油、香辛料などの調味料をふりかけるか、野菜以外の材料を和えて盛りつけた料理の総称です。古代ギリシャ、ローマの時代にはすでに生野菜(主にキュウリやカボチャ)を食す習慣があり、語源は調味料の「塩」を意味するラテン語の「サル」(sal)または「塩を加える」を意味する動詞「サラーレ」(salare)にあり、当時のサラダの原形が塩を振りかけて生野菜を食することにあったことをうかがわせます。当時の人々にとって、生野菜は、腸の働きを整える「薬効」をもつ食材と捉えられていたそうです。ローマの初代皇帝アウグストゥスは、病気にかかった際、レタスを食べて一命をとりとめた、という逸話も残されているそうです。

  お蔭さまで、義母から譲りうけた畑が広いため、種々の野菜を栽培する事ができます。今ではサラダに入れる食材が少しずつ増え、野菜以外には発芽黒大豆・海藻類は、季節を問わず食してます。これからも効果的に摂取できるよう、家族に提供していこうと思います。

                                                (原口佳子)