2013年9月 “ 誕生日が楽しみ ”

  私の誕生日は、8月お盆明けにすぐやって来ます。孫もいる歳ですが、朝早くからメールが幾つも届き、気持ちのいい一日が始まります。また、子供がお盆で帰省しているので、久しぶりに家族が揃い、食卓を囲むことが出来ます。そして夫や子どもたちからのプレゼントを内心ワクワクしながら待ちます。今年は心のこもった品物に、バースディケーキはオーダーメードでした。砂糖菓子でできたたくさんのバラの花がトッピングされた素晴らしいケーキです。

  子どもたちが小さい頃は、「肩たたき」、「花」、「家のお手伝い」で、少し大きくなってからは、お小遣いを使って精一杯プレゼントを選んでくれたような記憶があります。そしてご飯の支度は母親がするといった、どこの家庭でも見られるようなものでした...

  私が病気で入院するまでは。

  8年ほど前、入院・手術した時、「お母さん、働きすぎましたね。少しゆっくりしてください」「いつもありがとう」と子供たちからメールや手紙を受取りました。義父母と同居し、仕事にも行き、子供3人を育てている母親の姿をちゃんと見てくれていたのでしょう。それからでしょうか。少しでも母親が楽になるようにと台所用品が送ってきたり、少し贅沢をして欲しいからと、美味しい食べ物や装飾品が私を幸せにしてくれます。有難いことです。

  昔は誕生日を祝う対象は宗教的なもので、創生主であるイエス・キリストが対象でした。日本でも誕生日を祝う概念が生まれたのは、織田信長が最初だったという説があるようです。昔、日本では年齢は「数え年」で数えていて、数え年はお正月に皆一斉に年をとることから、毎年の誕生日を祝う習慣はありませんでした。つまりお正月と誕生日が同じだったのが、現在のように満年齢で祝うようになったのは、昭和25年1月1日から「年齢のとなえ方に関する法律」が施行されて、満年齢が普及して、それ以降に、満年齢による各人の誕生日を祝うようになったのが始まりだそうです。

  誕生日に込める想いは当然人によって違うし、祝福する側、祝福される側によってもその意味が違うかも知れません。今の私にとっての誕生日は“日頃の生活を気にかけ、想ってくれる人がいる!”、“誕生日を迎えられることは何物にも代え難い喜びだ!”と、改めて感謝の気持ちでいっぱいにさせてくれる日です。   (原口佳子)