“ 昨年の茄子と今年の茄子 ”

 この頃「家庭菜園」が盛んになり、庭やベランダで、なかには土地を借りて野菜をつくる人が増えて来ました。私もその一人で、義母から引き継いだ畑で季節の野菜を育てています。 三年前に他界した義母は、長年農業に従事していて季節の新鮮な野菜を何種類も食卓に運んでくれ、私たち家族はそれを感謝しつつも当然のように食べていました。そして、その畑に今度は私が野菜をつくることに・・・

  季節ごとにいろいろな野菜を作っていますが、「野菜つくり」は難しく、特に難しいのがナスです。

 昨年の茄子は、失敗でした。「野菜つくり」の本を買ってきて、一生懸命手入れしましたが、なかなか大きくなりません。見かねた隣のおばあちゃん(義母の友人で、野菜つくりの達人!)が、「枝を3本仕立てにして、下の方にある葉は全部取り除きなさい!」と。慌てて剪定し、三本仕立てにして、更に愛情を注ぎました。ようやく花が咲きました。しかし、小さなナスビのままで大きくなりません、またまたおばあちゃん「水や肥料を、もっともっとあげなさい!」。結局、硬くてくねくねと曲がったナスが数本採れただけでした。

 今年の茄子は、まずまずでした。今朝も朝採りのナスを食べてきました。三本仕立てにして、肥料もたくさんあげて、水もふんだんにかけてあげました。長くて綺麗なナスがいっぱいできました、嬉しい!隣のおばあちゃんに、このナスを見せに行きましたが、何と何と彼女のナスは、長くて綺麗で太い。わたしのナスは細い・・・。成功までにはいたりません。しかし私的には“まずまずの出来”。来年こそは、長くて・綺麗で・太いナスを・・・。  

 そもそも‘茄子’の原産地はインドで花の色はうす紫色です。夏に採れる野菜なので「夏実(なつみ)」、それが次第に変化して「なすび」、それが省略されて「なす」になったとか。また茄子にまつわることわざも「親の意見と茄子の花は千に一つも無駄がない」とか「秋なすは嫁に食わすな」などがよく知られていますし、作り方のコツのことわざも幾つもあるようです。 

 自分で作るようになってわかったのですが、美味しい野菜はちゃんと理にかなって育てられているということ。そしてその理由が理解できるとこれまでの野菜作りも工夫のし甲斐があるし、きっと腕も上がるのでしょう!3年目にして野菜つくりも奥の深いものだと感心しました。少しずつこつを覚え来年はもっと立派な茄子が作れそうな気がします。 (原口佳子)