クロージングを強くするためには

最近、お客さまを訪問すると「うちの営業担当者はクロージングが弱い」と時々聞くことがある。お客さまは「検討します」という言葉とは裏腹に態度・表情・声の調子で「取引しない」意思を伝えてくる。クロージングを掛けるのはもちろん営業担当者の役割であり、受注できるかできないか、緊張感が一気に高まる瞬間である。ここが上手くいけば受注の確率が一気に高まる。
「クロージングが弱い」とは一体何を意味するのか?それは、単に「受注できない」「提案内容がお客さまにフィットしない」ということである。クロージングが弱い原因はシンプルで、“お客さま(会社)のことが何もわかっていない”という点である。お客さまのことを何も知らずに提案は的を射ない。
ここで、営業担当者の仕事の目的を考えてみたい。何のために営業活動を行っているのか。それはお客さまを起点に考えてみると、「お客さまの問題解決を通して満足を提供することにより利益を創造する」である。提供する解決策(提案)がお客さまの問題解決につながらなければ、受注の成功率は上がらない。
08-0808お客さまのこと(問題)を知ることに手抜きがあっては、提案はフィットしない、すなわちクロージングが強くならない。新人営業担当者は、お客さま(会社の抱えている)の問題を徹底的に知ることである。お客さまとの間に“問題の共有なくしては、提案はあり得ない”、と常に意識することである。但し、問題の共有には前提がある。お客さまとの間に信頼の確立が必要で