ラーニング・フォーラム2012ご報告

ラーニング・フォーラム2012を開催いたしました。
多くのお客様にご参加いただき、好評の後に終了することができました。内容について報告いたします。

開 催 日 2012年7月23日(月)
開催場所 福岡国際会議場 501会議室
講 師・スピーカー 拓殖大学国際学部 教授 呉善花さま  

ラーニング・システムズ株式会社 代表取締役 高原要次

ラーニング・システムズ株式会社 パフォーマンス・コンサルタント 菊池政司

会場全景

音 楽 松口ようこさま

13:00~ オープニング〜ラーニング・システムズ株式会社 代表取締役社長 高原 要次

●ラーニング・システムズが最も大切にしていること
企業理念”学習を通して成長し、人の役に立ち、人生を楽しむ” 
ラーニング・マスターズをはじめ、様々なパートナーと協力し合いビジネスを展開。

●15年間のラーニング・フォーラムのコンセプト
「成長曲線」明日は今日の連続ではない。
「学習する組織」新たな明日を創るには”学習”が必要。学習し続けないと、人も組織も変化に対応できない。

●”日本の教育を考える””ビジネス・ウェポンを身につける”
・「誇りある教育の重要性」・・
 日本の歴史と文化から「日本の受け身力」について学ぶ。
 日本が世界で存在感を示すために必要なことは何か?
・競争社会を勝ち抜くため、一人ひとりのアウトプットの品質を上げるための武器を紹介。

13:15~ 第一部「日本の教育を考える」『日本の受け身力~誇りある教育の重要性』
      拓殖大学国際学部 教授 呉善花さま

 来日して29年。理屈としては「日本」が分かっているつもりだが、未だに「韓国」が出てしまう。
それは、濁音や敬語の使い方等小さいことではあるが、その小さな違いが大きな所に影響を与えている。同じアジア民族として日本・中国・韓国は90%同じであるが10%が違う。この10%に焦点を当てて対応しないと言葉や態度のウラにある深い部分が理解できない。
 日本の文化や歴史を研究していくと、日本の中にこれからの世界の未来性を感じる。これから話す内容でそのヒントをお伝えしたい。

1.震災で見られた日本人の姿
その冷静さ、秩序、助け合いの姿が外国から高い評価を得ている。「日本人のメンタリティは違う」と「日本人そのもの」が研究対象となっている。

2.世界的な日本人ブーム
世界で日本人がブランドとなっている。特に「おもてなしの心」がブームである。「モノには魂が宿る」というモノづくりの精神は他国にはないため、日本の技術は優れている。

3.韓国人や中国人が日本人を理解するプロセス
来日1年目はとても良い印象-親切、優しい-を持つ。2年~3年目に価値観の違いにぶつかる。それを乗り越えた5年目に「日本はいいなあ」と再認識する。2~3年目を乗り越えられず、自国に戻り「日本は最悪な国だ」と言うケースが多い。なぜこのようなことが起こるのか?それは例えば礼儀作法の違いからも読み取れる。

4.韓国人が誤解する行き違い-礼儀作法
食事の仕方・・日本人は皿を持ち、音を立てず食べることが作法。韓国人は皿を置いたまま、ある程度の音を出して食べることが作法。全ての食材を混ぜて皆で一つの皿で分かち合う。取り皿があると「私の事を汚いと思っている!」と感じる。

5.言語
受け身の言い回しが外国人には理解できない。
例:日本では「泥棒に入られた」・・自分自身の反省と自責が含まれている。
韓国では「泥棒が入った」・・泥棒がすべて悪い、私に落ち度はないまた、
日本では「~させていただきます」というが韓国では「~してさしあげます」という。

6.自然に対する絶対的な受け身の姿勢
世界が日本に注目する理由はおそらくこの受け身の姿勢であろう。それぞれの自然に神がいるという思想(八百万の神)が他国にはない精神性を生んでいる。ここから「モノに魂が宿る」という考え方、モノづくりにつながっている。

7.日本の中の3つの世界
「西欧化された日本」「農耕アジア的日本」「農耕以前のアジア的日本」が日本の中にある。前者2つの世界、つまり資本主義社会には限界がきている。

8.日本の中に世界の未来性
「農耕以前のアジア的日本」に今後の世界の未来がある。この精神性を経済に反映させることが日本の役割である。

呉善花さま

最後に、日本人はもっと自信と誇りを持つべきである。
最先端の技術を生み出すことは日本人にしかできない。
日本人としてのアイデンティティを強く持って欲しい。

15:00~ 第二部 「ビジネス・ウェポンを身につける」
      ラーニング・システムズ株式会社 代表取締役 高原要次

グローバル社会は国と国との生き残りをかけた戦いである。ビジネスも同様生き残りをかけた戦いであるため、勝つためにも武器が必要である。ビジネスマンに必須である3つの武器「表現の武器」「思考の武器」「交流の武器」を紹介。参加者同士でワークに取り組み、内容の一部を体験した。

1.表現の武器
*ワーク:自己紹介
*振り返り:分かっている情報は話しやすい。自分の事以外の情報を分かりやすく伝えるには?
→自分の考えを相手に分かりやすく表現するための3つのプラン(方法)を紹介
  ●時のプラン・・時の流れで話を組み立てる 例:30代40代50代
  ●場所のプラン・・場所ごとの相違と共通性で話を組み立てる 例:東京福岡サンパウロ
  ●三角形のプラン・・視点や立場の違いで話を組み立てる 例:家庭仕事社会
  ポイントは「3つ」でまとめることである。
  *ワーク:3つのプランを使って自己紹介

ラーニング・システムズ株式会社 代表取締役社長 高原要次

2.思考の武器
*ワーク:週休3日制導入について個人、グループで意見をまとめる
*振り返り:短時間ではうまくまとまらない。どうすれば結論が出る?
      同時に複数の人が考えるため混乱が起こる
      異なる意見がぶつかり対立する
      何とかまとめようとし、結論に見落としがある
→側面を1つずつしっかり考え結論へ導く。
 一人ひとりの「思考の品質を上げる」展開方法は
  ●ホワイトハット(データ、情報)    ●レッドハット(感情、直感)
  ●ブラックハット(弱み、マイナス面) ●ブルーハット(焦点の設定、管理)
  ●イエローハット(利点、価値)     ●グリーンハット(新たなアイデア、代替案)
  これらのハットを使用し、話し合いの場をコントロールする。
  *ワーク:週休3日制の導入について、ハットを使いグループで意見をまとめる

3.交流の武器
*ワーク:DVD「4人の人物」付き合いやすい順に順位を付ける
→付けた順位は他の人と異なる。なぜだろう?
人には、各自に「こうしてくれたら好感が持てる」という関わり方のニーズがある。

最後に組織の成功循環モデルを紹介。(MIT:ダニエル・キム)
MIT:ダニエル・キム
思考は知性とは異なる。効果的な思考を習得するとアウトプットや成果の質は上がる。

16:15~ ラーニング・システムズから公開講座のご案内
      ラーニング・システムズ株式会社 パフォーマンスコンサルタント 菊池 政司

ラーニング・システムズ株式会社 パフォマンス・コンサルタント 菊池 政司今後予定している公開講座について紹介。

1.営業活動に必須の三種の武器
 武器①受注にはプロセスがある。プロセスに応じたスキルの修得
  →戦略的営業活動
 武器②お客様ニーズは個別に違う。基本的ニーズへの対応スキル修得
  →パートナーシップ・セールス
 武器③何が言いたいのか分からない。説明と説得のスキル修得

2.ビジネスに必須の武器
 武器①多角的な考えが当たり前。効果的に決断に導く思考法を学ぶ。
  →シックス・シンキング・ハッツ
 武器②効果的な説明の手前には思考。筋道を立てた考え方と伝え方を学ぶ。
  →考えをまとめるスキル、説得するスキル

各講座を活用し、武器を効果的に修得、その精度をあげるトレーニングをお手伝いしたい。

16:45~ 第三部音楽でこころを癒す「心の寄り道、ようこのしらべを・・・」

松口ようこさま
「また君に恋してる」等よく知っている曲から「寄り道」「平戸の桜」といったオリジナル曲を
美しい歌声で弾き語り。
こころを癒された貴重な時間を会場全体で共有した。