日本全国に、「田の神(たのかみ)様」を祀る風習がある。田圃の一角や、村の街道の入り口に「田の神様」の像が見られる。石造、祠、土盛りなど形は様々だが、大きくは神像系、仏像系、農民系に分けられる。「田の神様」は、文字通り田圃を見守って豊作をもたらす農耕の神様である。
海外からの留学生が日本全国を旅し、田園風景を観て、日本のどの地域に行っても田圃は美しい。どうしてこんなに綺麗にしているのだろう、と驚くそうである。タイやベトナム等東南アジアの稲作の国からの留学生は、自国にも田圃が多いがこれほど綺麗にしなくても米はできますよ、と言う。
わが国では、古代より「米」は神様とともに作っている。収穫は「神様の恵み」であり「神様との一体化」である。そこで、神様に田圃に降りて来てもらわなければならない。ところが神様は綺麗な処にしか降りて来てくれないのである。従って、我々は水田の中の草を採り、畔草や土手の草を刈り、田圃を美しく保っているのである。
我が家の庭の一角には、「お稲荷様」が祀られている。稲荷神社、稲荷神を祀る神社。京都にある伏見稲荷大社が神道上の稲荷神社の総本宮となっている。我が家の「お稲荷様」は、所謂「屋敷神」である。「お稲荷様」の使者が狐、狐の尻尾が稲穂に似ているから、という説がある。
「米」つくりは「神人共作」、神様とともに作っている。田圃には「田の神様」が、庭には「お稲荷様」の祠がある。穀霊・地霊・祖霊を敬い、清き明き心で米つくりに励もう。
ラーニング・システムズ
高原コンサルティングオフィス
高原 要次
















